「伝わりにくさ」と「緊張」の関係
産業臨床をしていると「言っていること事がよくわからないと指摘されることが多くて。。」という相談はわりと多いんです。このケースにおける相談者のほとんどは「自分の考え方が足りない」とか,「話し方がわかりにくい」という点に問題があると決めつけていらっしゃいます。
けれども話すことが苦手だと思っているは,話す前に緊張してますよね。緊張すると体は息を止めようとします。その状態から声(息)を出そうとしているのですから,そもそも聞き取りにくい声になっているんですよ。
相談にいらっしゃる方にまずこの点を説明し,緊張した時にも喉を開いて声をだすスキルを練習していただくと,かなりの方から状況が好転したとのご報告が届きます。
もちろんそれでもうまくいかない場合は,ロジカルシンキングやアサーションなどのトレーニングをしていただくこともありますが,ほんとうにほとんどの方が発声だけで悩みが沈静化するんですよ。
たかがこれだけのスキルなんですが,これに気づかないでメンタル不調と関連づけて悩んだりされるんですよね。
悩みや不安の中には,整理すると案外シンプルに解決できることがあるんです。悩む前に相談してほしいなあ。。